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危険既知

JAF Mate 今月(2006年7月号)の危険予知の問題は、写真を見てすぐにクルマの陰の人の姿が目に入り、この人が横断歩道を歩き出してくるのが解答だとしたらあまりにも簡単だよなあ、とか思っていたらまんまその通りだったのでちょっと拍子抜けしました。

同じ写真を使って、この解答とは異なるより危険なシチュエーションを導き出すことも可能だと思います。


[解答1]
横断歩道手前に駐車していた車の横を通り抜けようとしたところ、その車が急に発進して前を塞ぐ形になり危うく追突しそうになりました。

写真をよく見ると、駐車している車のブレーキランプが点灯しています。これはその車がAT車であった場合、発進しようとしてPからDにセレクタを移動してブレーキペダルを踏んでいる状態である可能性があります。
このような状態を見たら、急に動き出されても対処できるよう、脇を広めに空けてゆっくりと通過するようにしましょう。


更に危険な状況も想定できます。


[解答2]
横断歩道手前に駐車していた車が動き始めた為、止まれる速度まで減速したのですが、すぐ後ろに迫っていたこちらの存在に気付いたのか、その車が急ブレーキを踏んで停止したので、それなら先に行かせてもらおうとアクセルを再び踏み込んだところ、その車の脇から歩行者が突然飛び出してきて轢きそうになりました。

駐車していた車が一旦動き出してから再び停止した理由は、こちらの車の存在に気が付いたからではなく、発進と同時に同じタイミングで目の前の横断歩道を渡り始めた歩行者を先に行かせる為だったのです。
横断歩道を通過する際は、どんなシチュエーションであっても、駐車車両等の死角がある場合はいつでも止まれる速度でゆっくりと通過するよう心がけましょう。


どちらも有り得ない設定では決してないと思います。
単に人やクルマを隠すのではなく、“隠された動機”を読者に考えさせる種類の問題もあってよいのではないでしょうか。

あんまり簡単だと「危険予知」じゃなくて「危険既知(もう見えてる)」って言われちゃいますから。

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