« 2006年05月 | メイン | 2006年07月 »

2006年06月17日

危険既知

JAF Mate 今月(2006年7月号)の危険予知の問題は、写真を見てすぐにクルマの陰の人の姿が目に入り、この人が横断歩道を歩き出してくるのが解答だとしたらあまりにも簡単だよなあ、とか思っていたらまんまその通りだったのでちょっと拍子抜けしました。

同じ写真を使って、この解答とは異なるより危険なシチュエーションを導き出すことも可能だと思います。


[解答1]
横断歩道手前に駐車していた車の横を通り抜けようとしたところ、その車が急に発進して前を塞ぐ形になり危うく追突しそうになりました。

写真をよく見ると、駐車している車のブレーキランプが点灯しています。これはその車がAT車であった場合、発進しようとしてPからDにセレクタを移動してブレーキペダルを踏んでいる状態である可能性があります。
このような状態を見たら、急に動き出されても対処できるよう、脇を広めに空けてゆっくりと通過するようにしましょう。


更に危険な状況も想定できます。


[解答2]
横断歩道手前に駐車していた車が動き始めた為、止まれる速度まで減速したのですが、すぐ後ろに迫っていたこちらの存在に気付いたのか、その車が急ブレーキを踏んで停止したので、それなら先に行かせてもらおうとアクセルを再び踏み込んだところ、その車の脇から歩行者が突然飛び出してきて轢きそうになりました。

駐車していた車が一旦動き出してから再び停止した理由は、こちらの車の存在に気が付いたからではなく、発進と同時に同じタイミングで目の前の横断歩道を渡り始めた歩行者を先に行かせる為だったのです。
横断歩道を通過する際は、どんなシチュエーションであっても、駐車車両等の死角がある場合はいつでも止まれる速度でゆっくりと通過するよう心がけましょう。


どちらも有り得ない設定では決してないと思います。
単に人やクルマを隠すのではなく、“隠された動機”を読者に考えさせる種類の問題もあってよいのではないでしょうか。

あんまり簡単だと「危険予知」じゃなくて「危険既知(もう見えてる)」って言われちゃいますから。

認知症ドライバー

d060617.jpg

14日のクローズアップ現代の放送を見ましたが、内容構成はほとんど5年前の放送と一緒でした。
今回もドライブシミュレーターで試験をしている映像を見ましたが何度見てもこれは怖いです。

対向車だけに気を取られ、左折時に左後方のバイクに気付かず巻き込み事故を起こす。
ハンドル操作に集中し、注意が必要な場所でもスピードを落とさず何度も事故を起こす。
何より、スピードを落とすこと自体を忘れてしまうというのは有り得ないです。怖すぎ。

返納制度については、今回タクシー料金が1割引、買い物が1割引、バス料金が10分の1になる地域が紹介されていました。

今回の放送内容については、以下のブログでより詳しい内容の記述と、認知症ドライバー問題に関する示唆にとんだ考察がなされています。
クローズアップ現代 認知症ドライバー30…
http://plaza.rakuten.co.jp/ec681/diary/200606150000/

2006年06月01日

クローズアップ現代

≪お知らせ≫

6月5日(月)の放送予定は -----

 認知症ドライバー
 ~相次ぐ事故をどう防ぐか~(仮題)

かつて認知症がまだ痴呆症と呼ばれていた頃、クローズアップ現代で今回と同様の特集をしたことがありました。
そのとき放送を見て私は日記(過去ログ 2001/2/15)に「一定年齢に達した時点で痴呆症の診断を義務付け、ひっかかった人に対して免許の返納を促し、自主的に返納した人に対しては、月額の上限を設けてタクシー料金を無料にするとかの優遇措置を設けるとかできないものか」と書いたのですが、これに近いような制度を実際に導入した自治体もあるようで、あれから何が変わり、また何が変わろうとしているのかを今回の放送を見て確かめたいと思います。


JAF Mate の危険予知の解答として「休憩の為パーキングエリアに入ろうとしたとき、進入路の向こう側から逆走してくるクルマがあり、慌てて左端によって停止しました」なんていうのがあっても決して荒唐無稽な話ではないと思うのです、ほんとに。

[追記] 6月14日(水)に放送日変更になりました。

[放送予定]